マトリックス
マトリックス レザレクションズ 予告編に散りばめられた仕掛け
2021年 今年 公開新作で最も話題とされているSF映画の金字塔、あの「マトリックス」の新作…
「マトリックス レザレクションズ」の予告が遂に公開された。
数多くのSF映画予告があふれかえる中、Matrixの予告編はやはり他の追随を許さない圧倒的な世界観を放っている。緑文字が流れ落ちるシーンには感動すら覚える。
今作では、妹リリー監督が降板し、姉ラナ監督のみということで、一抹の不安感があったのだが、そんな感情はすぐに払しょくされた。
2分52秒にわたる予告編を見終えた率直な感想としては、「マトリックス」1作目のオマージュがとても多く驚いたことだ。
波打つ鏡に入り込む手、道場での柔道シーン、青いピル、黒猫、曲がる弾道、ビルからの飛び降り
中でも、トリニティが電話前で両手を上げるシーン、カプセル超しのネオ等は「マトリックス」1作目そのものだ。
©2021 WARNER BROS.ENT.ALL RIGHTS RESERVED.
1作目から20年以上経過した今、これらはファンサービスの一環なのか。それとも、、
一方で、新規に気になる描写もちらほら。
①仮想空間の描写が過去3部作と異なり、色彩豊かに
従来、Matrixの仮想空間は「緑」を基調に描かれていたが、予告では光が差している「金色」が背景になっている。これは、「マトリックス レボリューションズ」の最後のシーンに繋がるものとも推測できる。
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②ネオがロボットの治療を受けている
無数のロボットが、生身のネオ?に治療を施しているようなシーン。予告をスローで再生すると、目が焼かれていることが見てわかる。このことからも、「マトリックス レボリューションズ」の続編として「レザレクションズ」が描かれているのではないかと推測できる。
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③モーフィアス役が変わっている
今作では、モーフィアス役はヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世に変わった。過去作のローレンス・フィッシュバーンが好きだったので少し残念だ。「レボリューションズ」で預言者役が突然変わったような何かやむを得ない事情があったのか、それとも作品的に何か仕掛けがあるのか。
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④ネオの風貌がジョンウィック
この点も、「ジョン・ウィック4」と同時撮影をしていた関係なのか、作品的な仕掛けがあるのか。髭が生え、ロン毛の面長フェイスは、どこかキリストに似てきたようにも見え、ネオのネオ感が一層引き出されて感じもする。
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⑤トリニティとの再会
トリニティの一言「Have we met ?」ネオと同じく、トリニティも過去の記憶を無くしているようだ。「レボリューションズ」にて、トリニティは天に召されたことから、このトリニティは機械が作り出したプログラムなのでは?とも思える。
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新規登場の役者さんもちらほら、彼らがどういった役配なのか気になるところだ。いずれにしても、「マトリックス」1作目の要素と、新しい世界観を見事に織り上げた、完成度の高い予告編であることは間違いない。公開が実に待ち遠しい。
予告編サウンド White Rabbitとの共通点
「マトリックス レザレクションズ」の予告編を盛り上げる重要な要素として欠かせないのが、バックサウンドに使われている White Rabbitだろう。
これは、アメリカ出身のロックバンド「ジェファーソン・エアプレイン」が1967年にリリースした楽曲。そのサイケデリックなサウンドから、過去にたびたび映画予告に使われたこともあるとか。
そんな中、なぜこの楽曲が選ばれたかというと、ラナ監督の強い要望があったからだとか。
まず、「マトリックス」と「White Rabbit」が、「不思議の国のアリス」を下敷きにした作品という共通点がある。
さらに、ジェファーソン・エアプレインが結成された1965年に、クラブ「マトリックス」もサンフランシスコでオープンし、ジェファーソン・エアプレインはマトリックスでのライブを通して一躍有名になったという歴史的な繋がりもある。
それらのことを踏まえ、White rabbitの歌詞に注目しながら予告を確認すると、そのシンクロ率の高さが半端でない。
歌詞「Go ask Alice」で、アリスの本が画面一杯に映し出される
歌詞「And if you go chasing rabbits」で、ウサギの入れ墨をした腕のシーン
そして、サイケデリックなサウンドと唯一無二なボーカルの声が、予告編が最高潮に盛り上げて締めくくるのだ。
こういったことに注目しながら予告を繰り返し鑑賞すると、まったく飽きが来ない笑。「マトリックス レザレクションズ」の公開が実に楽しみだ。結果はどうあれ、不朽の名作「マトリックス」を20年超しに復活させたワーナーブラザーズとラナ監督には、本当に感謝しかない。
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