尾花
一度は食べたい横綱的名店 尾花


その名も、尾花。
うなぎでは全国6位、食べログアワード2019でもブロンズ受賞と、輝かしい経歴を持つ。
その一方で、休業期間が未確定、移転・閉店の事実確認ができないなど、訪れる側からすると不安要素も大きい。ミステリアスとも言える。
さらに、予約ができない。これはつまり、当日の早い者勝ちということだ。
これだけの名店で先着順とした場合、どれほど待つ必要があるのだろうか…物は試し、さっそく行ってみることにした。
尾花 洗礼を受ける
季節は夏。土曜日。
南千住駅からJR線路沿いに歩く。途中に「尾花」の看板を見かけた。5分ほどで古民家風の建物が見えてきた。
時刻は開店時刻から10分経過したぐらいだった。しかし、

すでに長蛇の列ができていた。しかも、店先には本日終了を知らせる看板が。。近くに店員さんがいたので聞いてみると、今日分は既に売り切れたとのこと。

南先住まではるばるやって来たが、名店の列に並ぶこともできずに試合終了。名店を見くびっていた。ハムとグースはやりどころのない空腹を抱え帰路に着いた。
1週間後。
情報収集した結果、30分〜1時間程度前にはお店で並ぶ必要があることが判明。そこで、リベンジの日は1時間前に南先住駅に着くように段取りした。
尾花 リベンジ
リベンジ当日。土曜日。
開店1時間前に店前に着いた。しかし、もはや行列ができている。慌てて列に並ぶ。その後、凄い勢いで後ろの列が伸びていく。
まだ開店まで時間がある時刻。遠くの方から店員さんがやって来た。どうやら人数をカウントしているらしい。
無事にハムとグースもカウントしてもらえた。そして、ちょうど2つ後ろの人で、本日入荷分のうなぎ数に達したと告げられた。

こうして列に並ぶことができた。ここからは待つばかり。
季節は夏。徐々に日差しが強くなってくる。暑い。途中、店員さんが大量の日傘を持って貸し出しに来てくれた。ありがたい!借りた日傘で日光を遮り、汗を垂らしながらひたすらに待つお昼時。
列前半、お店の座席数以内の順番にいれば、開店と同時にお店に入れる。しかし、それ以降となると、少なくとも第一陣の料理作成時間+食時間、ずっと外で待たねばならない。
まだお店に入る前の段階で、店員さんにメニューを聞かれた。迷うことなく、うな重(大)・うまき・肝吸い・ビールを注文。ちなみに、うな重(大)6300円、うな重(小)5300円、うまき2500円、肝吸い400円。楽しみだ。
待つことさらに1時間30分。ついに、お店の暖簾を拝むことができた!
そこから和風旅館のような店に入り、席に着いた。靴は入り口で預かってもらう。
畳が敷かれた部屋には木製のテーブルが置かれ、畳の上の椅子に座る。
店内は料理関連以外の撮影は禁止とのこと。せっかくなので、あとで撮影した箸入れをここで挟む。
ほどなくして、ビールが運ばれて来た。暑い中待っていただけのことはあり、ビールうまい!
ちびちびと頂き時間を潰す。着物を身にまとった女将さん、厨房でテキパキと料理する料理人さん。風格がある。
卵料理の傑作うまき & ふわっふわの鰻
並び始めてから待つことトータル3時間弱。ついに、料理が運ばれて来た。まずは、うまき!
一言、美味い!こんなに旨いうまき、食べたことない。たまごの仕上がりが秀逸!すべすべ、しっとり、トロトロ、適切な表現が見当たらない。

味もダシが良く効いているのか、とても美味い。
中に包まれているうなぎも合わさると、旨味に拍車がかかる。あっという間に食べてしまった。
少し間があいて、ついに!

待ちに待った3時間。うな重の蓋をあげると、食欲をそそりあげる香りが立ち込め、嗅覚を刺激する。
蓋を置くと、焼き目が綺麗な鰻がお重内に敷き詰められている光景が目を経由して胃を突き上げる。
たまらず箸を割り、鰻に入れる。ふわっとした感触。蒸し方がほど良いのか、箸で持ち上げても型崩れはしない。一口ぱくり。
ふわっふわの身は口の中でとろけた。下処理が丁寧になされているのか、小骨も気にならない。脂ののりも良い。タレの風味が広がる。米がしっかりと支える。

20分ほどで完食。絶品!肝吸いも美味しかった!
こうして美味しく頂くまで過酷な試練があったが、乗り越えて来て良かった!心底そう思える名店だった。またいつか来たい。



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